2025.05.19
弓道書『大乗弓道と小乗弓道・第一巻』(守屋達一郎著)、5月18日付で発行しました。
『この一冊が、あなたの弓道観を揺さぶる!』――
かつて、弓道書はもっと自由で、もっと熱かった。賛否を恐れず独自の論を展開した先達たちの筆は、読む者の射を深く震わせた――
しかし今、弓道の世界から「突き抜けた言葉」は消えかけている。そんな閉塞感に一石を投じるべく始まった『弓道日本』での連載「大乗弓道と小乗弓道」。その第1回から第22回までを収めた、待望の第一巻がついに刊行!
普遍的な弓道=〈大乗〉、個の深みを追求する弓道=〈小乗〉。
この対比から見えてくる、《令和》という時代の弓道の輪郭。
技術でも精神でもなく――そのあわいを縫うように綴られた言葉たち。論文でも、エッセイでもない。だがそのどちらでもある。誰も書かぬなら、自ら書くしかないという覚悟で射られた《論の矢》が、今、読者に迫る。
『射が上手くなるには、書かなければならない!』――
そう言い聞かせながら筆を重ねた著者の十年が、ここに結晶する。
書籍情報:A5フルカラー、231頁
定価:2,600円+税
ISBN:9784864203289
詳細(太陽書房HP): https://taiyo-g.com/shousai328.html
『目次』
はじめに
第1回 序章
・部活動における大乗弓道
・啓進会における小乗弓道
第2回 現代弓道のジレンマ
・ジレンマを受け入れる
・ジレンマから不可解へ
第3回 不可解な現代弓道
・止まらぬ不可解
・体が嘘を嫌う修練
第4回 修行という方便
・修行ブーム?
・修行への憧れ
・修行での活性化
第5回 成年弓道家の悩み
・成年弓道家の悩み
第6回 稽古環境作りへの提言
・自主稽古拡大への環境作り案
第7回 小乗的素引き稽古①
・小乗的素引きのススメ
・小乗的素引きの実践方法(前編)
第8回 小乗的素引き稽古②
・小乗的素引きの実践方法(中編)
第9回 小乗的素引き稽古③
・小乗的素引きの実践方法(後編)
・まとめ
第10回 小乗的巻藁稽古①
・不名誉な巻藁名人
・小乗的巻藁稽古のススメ(前編)
第11回 小乗的巻藁稽古②
・小乗的巻藁稽古のススメ(後編)
・まとめ
第12回 斜面打起しと詰合い
・正面打起しだけという弊害
・斜面打起しのススメ
・恐怖の詰合い修練
・情識はなかれ
第13回 柔帽子の効用
・柔帽子のススメ
・それでも迫害される柔帽子
・柔帽子の遣い方
・柔帽子から逃げない
第14回 統一体と部分体①
・からだを考える
・皮膚から動く
・統一体のススメ
第15回 統一体と部分体②
・生気論と機械論
・剛と柔の視点
・中国武術からの視点
・居着く部分体
第16回 統一体を生む稽古①―呼吸法―
・呼吸法を学ぶ理由
・丹田呼吸の基本
・三呼一吸法
第17回 統一体を生む稽古②―四股―
・四股の重要性
・稽古の注意点
・工夫のポイント
第18回 統一体を生む稽古③―腰割―
・腰割の実践
・稽古の注意点
・工夫のポイント
第19回 統一体を生む稽古④―体幹回旋―
・体幹回旋による縦線強化
・稽古の注意点
・工夫のポイント
第20回 統一体を生む稽古⑤―歩行法―
・歩行の工夫
・歩行の雑感拾遺
第21回 統一体を生む稽古⑥―站樁功(立禅)―
・站樁功(立禅)のススメ
・稽古の注意点
・小乗的探索の自験例
・射術への展開
第22回 統一体を生む稽古⑦―站樁功(馬歩站樁)―
・站樁功(馬歩站樁)のススメ
・稽古の注意点
・小乗的探の自験例
編集後記
その他主要参考文献
付録:射法八節略解
著者紹介